「シックハウス症候群」という言葉があります。
これは、家の室内空気が汚染され、体調不良や目・喉に痛みなどの症状が出たりすることを指します。
念願のマイホームで、家族や自分がシックハウス症候群になってしまったときのショックは計り知れません。
そこで今回は、シックハウス症候群の原因や症状などを解説しながら、その対策についても考えていきます。
シックハウス症候群とは?マイホームにひそむ意外な原因
新築住宅やリフォームなど建築工事をした住宅では、建材に使用されている化学物質やカビなどが空気中に漂っていることがあります。
「シックハウス症候群」は、それらを吸い込むことにより、引き起こされる症状です。
症状は人によって異なり、めまいのようなものから、鼻水、のどの痛み、吐き気、頭痛、湿疹などさまざまです。
抵抗力の低い幼児や高齢者、そして在宅時間の長い主婦などは、シックハウスの症状が出やすいとされており、特に注意が必要です。
このシックハウス症候群が増えている原因は、新建材に含まれた化学物質だけではなく「住宅の高気密化」にあると考えられています。
そのため、数年前には内装材の規制とともに、「居室の24時間換気」が建築基準法で義務付けられました。
マイホームをシックハウス症候群から守るために!その対策とは
では、マイホームでシックハウス症候群にならないためには、どのような対策をすればよいのでしょうか。
代表的な4つの対策をご紹介します。
<建材にこだわる>
これからマイホームを建てるという方は、材料選びからこだわりましょう。
全部は無理でも、極力化学物質を減らすようにしたり、無垢材などの天然素材を取り入れることで、シックハウス症候群のリスクを減らすことができます。
<とにかく換気する>
もっとも大切なのは換気です。
先ほどもお伝えしたように、シックハウス症候群の原因は、近年の「住宅の気密化」にあると言われています。
小まめに換気扇を回したり、窓を開けて風を通すなど、室内に汚染された空気が残留しないよう心掛けましょう。
<ベイクアウトをおこなう>
シックハウスの原因になる有機化合物の多くは、室内の気温が上がると揮発量が増えるという性質を持っています。
「ベイクアウト」とは、その性質を利用し、わざと部屋の温度を35度程度まで上昇させ、化学物質を揮発させてから換気する方法のことです。
ベイクアウトを繰り返すことで、徐々に室内の有害物質を減少させます。
<家具に注意する>
意外と盲点なのが、家具に含まれる化学物質です。
ベッドやタンスといった家具には、建築基準法が適用されないため、シックハウスの原因となるホルムアルデヒドなどが含まれていることがあります。
安価なものや輸入品の家具を購入する際には、十分に注意しましょう。
まとめ
近年、住宅の気密性が向上し、すきま風とは無縁のマイホームを手に入れることができるようになりました。
しかし一方で、「シックハウス症候群」という言葉が生まれています。
誰もがなるものではありませんが、マイホームでの快適な暮らしを自らの手で守るため、正しい理解と対策を身に着けておいてくださいね。